こんにちは。広島で遺品整理業を営むはっぴいえんどの西本です。
今日は11月25日。
11月25日って三島由紀夫が自刃した日なんです。
1975年11月25日に三島由紀夫はこの世を去りました。
この日、三島由紀夫の死を多くの人がどんな受け止めをしたのかを克明に描いているのが中川右介氏の『昭和45年11月25日』という本です。以前このブログでも紹介したことがありますね。
歴史的な日に誰がどこで何をしていたのか・・・この点に注目したとてもいい作品です。
今年亡くなった石原慎太郎さんは三島自刃のニュースをホテルで知って、すぐに現場である市ヶ谷の自衛隊駐屯地へ向かったんです。
私が生まれる10年も前にこんな衝撃的な事件があって、それを間近で見ていた人の証言を聞く。
不思議な感覚になります。
学生時代はこの事件について知りたくてあらゆる書物を漁っていました。
興味がある事件なのだけれど、何しろ生まれる前の事件ですから。
当時自分がこの事件をリアルタイムで聞いたらどんな受け止めをしていたのだろうか。
これが究極に関心があることです。
とはいえ、自分が生まれてからも“歴史的”な出来事って数多く起きています。
ついこの前はサッカーでも歴史の瞬間を見ました。
こういうことって喜びです。
しかし、三島事件については当時生きていたらどういう気持ちで受け止めたんだろうかという興味が尽きません。
なぜならば、想像ができないから。
人が腹を切って死ぬということをどう受け止めればいいのかが想像が今でもできないのです。
さらには尊敬する作家です。
はっきり言って、想像を超えています。
このダブルパンチをちゃんとした心持ちで受け止めることなんてできただろうかと想像するんです。
しかし『昭和45年11月25日』を読んでいると、案外多くの人が冷静に受け止めているんですよ。
冷静というよりも“ふ〜ん”って感じですね。
何しろ三島が自衛隊に突入して自衛隊員に向けて大声で演説をしたのですが、その演説すらほぼ誰も聞いていないんです。その演説後に三島は腹を切って死ぬんです。
このニヒルな感じってなんなんだろうとさまざまな文献を読みましたが、いまだによくわかりません。
結局誰も三島に関心がなかったということなのかなぁと・・・。
むしろ関心を持ちすぎなのは私自身なのか・・・。
タイムマシンがあれば行ってみたい時代は?なんて質問がよくありますよね。
私はこの三島が自刃した日だと答えます。
それくらい興味がある日なのです。