的外れ

こんにちは。広島で遺品整理業を営むはっぴいえんどの西本です。

これってどう思いますか?という思考実験です。
これってどう思われますか?
東谷という、ドバイに逃げ隠れていて日本に帰ってこず物議を醸した一応参議院議員の人。
その人がコロナに罹って公邸からリモートワークを選んだ岸田総理に対して言った言葉が話題になっています。

総理がリモートやっているなら俺もいいよな?という話です。

??????????????が頭の中にいっぱい出てきました。
こんな発言がひとまずは国会議員という立場から出てそれがニュースになっていることに困惑するばかりです。

ちなみにこの発言は東谷という人のインスタグラムで発信されていて、この発言に対するインスタグラムでのコメントは“共感と絶賛の嵐”です。

よく言った!
その通り!
これで岸田もガーシーに帰ってこいって言えないな!

こんなコメントで溢れかえっています。
一方この発言に対するTwitterやYahooコメントを見るとまるで逆の炎上ぶりです。

馬鹿なのか?
ガキの発言なのか?
まずは帰ってきてから言え。
まだ国会議員の仕事もしていないのにどうして総理と同等なの?

まあこんな感じの批判論調です。

以前にも書きましたが、この東谷という人物をめぐる人々の反応の乖離に驚くばかりなのです。

東谷という人物が強気の姿勢を崩さないのは、自身のインスタグラムへ投稿される絶賛コメントを読んでいるからでしょう。きっと気持ちがいいはずです。

井の中の蛙とはこういうことを言うのでしょうか。

私もこの発言には呆れ返って、何をどう批判していいのかわからないほどバカ発言だと思っているのです。
しかし、一つ批判論調の中で引っかかるものがありました。

“まだ国会議員の仕事もしていないのに”

うん?国会議員の仕事?
そもそも私たちは国会議員の仕事というものをちゃんと知っているのか?

実はこれは社会の教科書に書かれているので答え自体は簡単です。
国会議員は法律を作ることが仕事です。
内閣が提示してきた予算を審議するのが仕事です。
使われた税金の決算をちゃんと検証・吟味することが仕事です。
こんなところでしょうか。

東谷という人物の仕事はこのうちのどれかに当てはまるのでしょうかね。

国会議員にもリモートワークを・・・という東谷という人物の話を一旦の鵜呑みに受け止めると、こういう反論ができます。

国会議員は会社員みたいにいちいち出社しなくていいんです。
上に書いたような仕事をするために自由が認められているんです。
場合によっては国会の採決を欠席することも可能です。
いいか悪いかはありますが、河井案里や河井克行はこの自由を存分に利用して雲隠れをしながら国費を受け取っていました。

つまり、別に東谷という人物がリモートで仕事をすること自体は誰も禁じてはいないのです。

ただし、国会議員にはちょっとだけ身柄に関するルールがあります。
それは、国会の開会の時には身柄は国会にあること、つまり開会の時はちゃんと出席しなさいということです。
あと、外国に行くときは申請が必要で、開会中の渡航は国対の認可が必要。

要は東谷という人物の最初に挙げた発言は全て的外れということなのです。
誰もリモートが悪いなんて言ってません。
ちゃんと居なさいという時に居なさいと言っているだけの話をリモートワークの話にすり替えているだけなのです。
まぁちゃんとわかってわざとあの発言をしているとも思えないのでこの解説も無意味でしょうか。

実はこの絶望こそが救いようがない今のこの国の現状を示しています。
ちゃんと解説しても“そんなの関係ねぇ”で的外れ発言を熱狂的に支持する有象無象がたくさんいるという現実。

これは実は昔からこういう人たちは一定数いて、単に見えなかっただけで、このSNS時代にようやく見るようになったという話なのか。

それともやはりこういう層が増幅していて、こんな国会議員を生み出すに至ったのだという話なのか。

この仮説はこれ以上根拠がないので結論が出せません。
ひたすら後者でないことを祈ります。

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