正しさと社会の泳ぎ方

こんにちは。広島で遺品整理業を営むはっぴいえんどの西本です。

地元・広島のニュースでこの数日全国で取り上げられている話題がこちらです。
ご存じでしょうか。
広島県北部にある安芸高田市。
こちらでは市長と市議会との対立が先鋭化しているんですね。

元はと言えば、河井克行による贈賄事件の影響が発端かもしれません。
河井元議員からお金を受け取っていた当時の安芸高田市長が辞職。
市長辞職に伴って行われた市長選挙で選ばれたのが現・石丸氏です。
銀行マンから転身した民間出身市長です。

その市長が昨年、副市長を公募。
しかし市議会は市長が提案した公募副市長を否決し認めませんでした。
この否決が昨年春。

それから何度となく市長と議会がもめ続け、今回市長が市議会定数の半減案を打ち上げているということです。

皆さんはこのニュースについてどのように思われますでしょうか。

このTwitterのニュースは石丸市長がネットテレビのAbema TVの報道番組に出演して議員定数半減について語ったときの模様が記事になっているようです。

ローカルニュースでは時間が短くて伝えきれないような内容を語っているようです。

これを読んだ私の感想は、「だから改革が進まないんだよ」です。
銀行でビジネスをされていたということですが、この1年以上の市長と議会の対立を見る限り“本当に人間を相手に仕事をしていたのかなぁ”というのが率直な感想です。

議員定数半減などというフレーズはもはや感情論の域を脱していないのが丸わかりです。
副市長の案を否決されたことの意趣返しでこのような提案をしているようにしか思えません。
事実その意趣返しを肯定するような論理づけをしゃべっています。

敵を作ってそれを煽って改革を進めるという手法は事実存在します。
橋下徹氏が大阪で進めた改革や小泉元総理が進めた改革などが代表例です。
しかしこの敵を作るやり方は圧倒的な民意による支持がないと成立しません。
言ってみれば国民の支持があるからと反対派を黙らせるというミソがあるから成り立つのがこの手法なのです。

残念ながら石丸氏のそれは橋下さんや小泉さんのような熱狂的な支持は存在しません。
ご自身は信念を持って正しいことをしているという自負はあるのでしょうが、敵を作って倒す手法はご自身の自負だけでは勝てません。
自負や正しさよりも支持が全てなのがこのやり方です。

これはビジネスの場でもそうです。
上層部が嫌がるような改革をするには圧倒的なお客さまからの要望であるとか、圧倒的な売上という実績がないと成功はしません。

つまり、改革の成否は“正しさ”ではないのです。
こんなことは社会をちゃんと生きていればわかることです。

この市長の話からはそれが伺えません。
だからこそ地元民の支持を得られないのだと思います。

そして更なる違和感はここにあります。

また、副市長の問題が大して話題にならなかったことについては、“おい、メディア!”と思った。地方政治の緩みの原因はマスメディアにもあるが、地方紙など、ローカルのメディアが実態をきちんと伝えていないところにあるのではないかとも思っている」。

支持を得られなかったことを要はマスコミのせいにしています。
私には“どうして副市長の件が地元のニュースとして大きく扱ってもらえる”と思えたのかという疑問が湧きます。
言葉は悪いですが随分と思い上がっている発言に見えます。

自分がやっていることに絶対的な正しさを感じるのは自由ですが、それを他人に押し付けるのは賛成できません。
というよりも美しく見えません。

得手して“正しさ”を押し付ける人に多い傾向ですが、自分が思うような理解を得られないときに誰かのせいにするという・・・。
社会で誰もが通る道かもしれません。
しかし最後は“自分の無力さ”を大人は悟ります。
伝え方が悪かったかな?表現が稚拙だったかな?それとも提案自体が魅力的でなかったかな?・・・こんなことを思いながら試行錯誤してスキルが上がります。
この程度の謙虚さを兼ね備えることが大人への道です。

この辺りの“道”を感じることができないとき、提案をされる相手はどう思うでしょうか。
もちろん市長の提案をこれみよがしに否決する相手側の態度も支持できるものではありません。

なので、どちらが正しいとかどちらに好感をもてるなどという話ができないのが安芸高田市の話です。

せっかくビジネス界出身でいらっしゃるなら、“相手は人である”というごくごく基本的な事を踏まえて進めるべきだと思います。
少なくともこの手法で(テレビに出てネガティブ発言を繰り返す)何かを打開することはできないでしょう。

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