読書日記 第27回 『孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか』

こんにちは。広島で遺品整理業を営むはっぴいえんどの西本です。

2週間ぶりとなる読書日記です。
今回ご紹介する作品は柳沢高志著『孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか』です。
著者の柳沢高志さんは日本テレビの政治記者です。
柳沢さんは菅元総理が官房長官時代に“官房長官番”として菅さんに張り付いて取材をしていた記者だそうです。
この本は著者が菅さんの担当記者になった当初は嫌われていたが、取材を重ねてゆくうちに信頼を得てゆく過程が描かれ、そんな信頼を得た記者が見た本当の菅義偉像が描かれています。

皆さんは菅元総理に対してどのような印象を持たれているのでしょうか?

この作品は菅元総理から信頼を得た記者から見た本当の“菅義偉”を知ることができます。
菅総理時代ってつい最近のことです。
そして時代はまさにコロナ禍の“熱狂”の中。
今もなお“熱狂”の中にいる人からはそれはきっと“熱狂”には見えないでしょう。
しかし、この本を読むと菅さんが飲み込まれたものがどれだけデタラメなものだったのかがよくわかります。

著者はこのようなコロナ熱狂の中で冷静な目で菅さんという人をちゃんと描いています。
その一つ一つが事実に基づく事実の羅列なので読んでいるこちらも冷静に物事を捉えることができます。
ある意味、菅元総理の本当の姿を知ることでこの数年の熱狂から冷静になることができるような本でもあります。

この本の中に、あまりに切なくて涙が出てくるエピソードがあります。

東京オリンピックがあった頃、テレビで見る菅総理はやつれて疲れ果てているように見えていましたね。
実はこの頃、菅総理はこんな様子だったそうです。

この頃、外部には伏せられていたが、菅は官邸の執務室で、疲労回復のための点滴を打ちながら公務をこなしていた。3月末以来、130日以上も休日も取らずにコロナ対策などの激務を続け、さらに睡眠不足も重なり、疲労困憊は誰の目にも明らかだった。秘書官たちは「せめてお盆休みは、都内のホテルで静養してください。」と懇願し、宿泊の予約を取った。しかし、前日になると、菅は予約をキャンセルしてしまう。そして、秘書官に優しく言い聞かせるように諭した。

「夜になると、宿舎にいても救急車のサイレンが聞こえてくるんだ。そうすると、もしかしたら搬送先がなくて、たらい回しになっているんじゃないかと不安で、眠れなくなってしまう。国民がそんな状況のときに、私だけホテルで休むなんてできないんだよ。」

私はこの話を読んだときに胸が熱くなると同時に深くため息をつきました。
本当に深くて色々なことを象徴している話ですね。
菅総理とはこういう人だったようです。

そして、このような人に対して国民がした“仕打ち”とは何だったのか。
ぜひこの本は後世にも残ってほしいです。

今の総理は新聞の首相動静を見る限り毎週ちゃんとお休みはとられているようですし、お住まいも“宿舎”ではなくて公邸のようですからきっと万全にあらゆる仕事が遂行されていることでしょう。

時代とは本当に酷いものですね。

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