石原慎太郎さん死去

こんにちは。広島で遺品整理業を営むはっぴいえんどの西本です。
今まさにこの速報を受けてブログを書いています。

石原慎太郎さんが亡くなられました。

まずは心よりご冥福をお祈りします。

石原慎太郎さんは私にとって最も影響を与えてくれた人物のひとりです。

大学時代に最も著作を読んだ作家であり、政治思想に関する作品も読み漁っていました。
このブログの読書日記でも石原さんの政治家としての自伝である『国家なる幻影』を紹介しています(読書日記 第9回 『国家なる幻影〜わが政治への反回想』)。

私が石原さんに興味を持ったのは、政治や思想に関心を持ち始めた大学入学直後。
それは石原さん自身が東京都知事選に出馬して華麗に勝利した時でもありました。

当時の私の石原慎太郎へのイメージは“石原裕次郎の兄”ぐらいでした。
ほとんどの人がそうだったのではないかと思います。
ただ、石原慎太郎さんのことを調べると、東京都知事になるまでは衆議院議員で運輸大臣まで務めたことがあったらしいであるとか、『太陽の季節』という作品で芥川賞を受賞していたとか・・・を知るわけです。

作家でもあり、政治家でもあるのか・・。

大ヒットした『NOと言える日本』のシリーズから石原さんの著作を読み漁ることから始めました。

ですからまだまだ思想が確立していない学生時代の私は小林よしのりと共に石原慎太郎の著作で政治や思想を知ることになるのです。

石原さんの合理的でかつ力強い主張はとても魅力的でしたね。
本当に多くのことを学ばせていただきまいした。

石原さんへの興味は政治論にとどまらず、石原さんの文学作品にも向きました。
石原さんは芥川賞作家でベストセラーもたくさんあるのですが、みなさんが想像する以上に“多作”で、文庫になっていつでも本屋さんで普通に作品が売られているという作家ではなかったのです。要は“廃盤”になっている作品が多くて、過去の作品を読み漁るには古本屋さんに行かないと本が手に入らないという作家でもありました。今でもそうですね。石原さんの文学作品を読もうと思って本屋に行っても『太陽の季節』は売っていますが、それ以外の作品を買うことがなかなか難しいのです。亡くなられたこともあるので、過去の作品が再発売されるなんてことも今後あるかもしれません。

話は戻り、学生時代の私は古本屋さんを回りまくって、石原さんの過去の作品を探しまくりました。
なので、自慢ではないのですが私ぐらいの世代で石原さんの本をこれほど持っている人間はいないだろうと自負しています。

石原さんの文体は難解で実は読むのは簡単ではありません。
他の文芸評論家の言葉を借りれば“下手くそ”な文章なのだそうです。

ただ学生時代の私は、そんなこともわからずひたすら石原文学に魅了されていました。
私が書くこのようなブログの文章も間違いなく石原さんの文章の影響を受けています。

振り返れば石原さんをめぐる思い出はたくさんあります。

学生時代、拉致問題の決起集会に参加したことがありました。
憲政会館で行われた集会には横田滋さん夫妻をはじめ、拉致問題の解決に向けて行動をしている人たちがたくさん集まっていました。私も何かしら力になれないかと酸化をしていました。

その場で最初に挨拶をしたのが東京都知事の石原慎太郎さんでした。
私が石原さんを生で見た瞬間でもありました。
あれから約20年が経ちました。


昨年も石原さんのエッセイを買って読みました。
昨年は三島由紀夫と石原慎太郎の対談だけを集めたという作品も中公文庫から出版されていました。もちろん買っています。

“その日”が近いかもしれないという、いけない予感を抱きながら近年の本は読んでいました。
何が変わったとまでは表現できないのですが、近年の作品はどこか回顧と死への予感を漂わせる文章が多かったのは確かです。何かを書き残しておきたいという衝動で文章を書いていたのではないかと想像していました。

実際、昨年も年齢からしたら想像を絶するほど文章を書かれているんです。
文芸誌にも作品を発表していましたし、本も実際に出ていた。

それでも来る時はやって来るんだなぁ・・・と心に何かが去来しています。

まだ影響を与えてくれた私にとっての“英雄”がこの世を去りました。
正直まだ心の整理がついていません。
速報を受けて思ったこと、思い出したことを書いてみました。

落ち着いたらまた色々整理して石原さんを追悼する文章を書きたいと思います。
明日の読書日記は石原さんの作品にしましょう。

石原さんには感謝しかありません。
ありがとうございました。

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