幸せな結末

こんにちは。広島で遺品整理業を立ち上げたはっぴいえんどの西本です。

前回は私の中で忘れられない“死”があるという話を書きました。
そしてその中でもミュージシャンの加藤和彦さんについて受けた衝撃と未だに想い続けていることについて綴りました。

今回はもう1人の印象的な人、大瀧詠一さんについてです。
大瀧詠一さんは1948年生まれのシンガーソングライターです。
日本語でロックを歌ったバンドの始祖と言われている、はっぴいえんどのメンバーで、1972年のはっぴいえんど解散後はソロとして活動。1980年リリースの『A LONG VACATION』は未だに日本のポップス史に残る名盤と言われています。

私が大瀧詠一さんを知ったのはやはり加藤和彦と同じ学生時代の2000年ごろです。日本のポップス・ロック史を辿るとすぐに出てきたのが名盤『A LONG VACATION』だったのでこれを購入して聴いたのです。

これもまた衝撃的で幸せな体験でした。今やCMの定番曲となった『君は天然色』という曲があるのですが、この曲がこの名盤の1曲目。この曲の前奏はすでに国民的前奏だと思っていますが、空からギターとピアノとストリングスの音が大量に降ってくるかのような曲のはじまり。このアルバムを聴くことがこれから楽しみになるようなー。その後も全ての曲が素晴らしい出来で、この時代にこれほど完成度の高い作品を作っていた大瀧詠一という人物はどれだけの才能ある人なのだと興奮した覚えがあります。

加藤和彦のように大瀧詠一の作品も遡って買い漁ることになります。しかし加藤さんと違っていたのは、当時の大瀧さんは作品の発表があまりなく、一歩世の中から引いているような状態でした。若い自分は、「もったいないなぁ。新曲出してくれたら絶対聴くのになぁ。」と思いながら、しかし一方で世捨て人のようにたまに山下達郎のラジオに出て喋っている姿はそれはそれで伝説感がすごくてかっこいいなとも思っていました。

大瀧さんの名曲の一つに『幸せな結末』という曲があります。1997年にリリースされた曲で、大ヒットドラマ「ラブジェネレーション」の主題歌だったことで有名です。この曲のリリースは大瀧さんにとって前作から13年たったすごく久しぶりの曲だったんですね。当時はドラマのヒット曲として知ってはいましたが、まだ高校生、あまり興味はありませんでした。しかし先述のように大瀧詠一を研究する中で当然再び『幸せな結末』に出会うことになります。

素晴らしいメロディーと心地よい曲展開が大好きなのは言うまでもありませんが、私にとって忘れられない曲になったのは、この曲のタイトルにあります。何度も何度も『幸せな結末』を聴いていたのです。ある日、ふと“幸せな結末って英語で言ったらハッピーエンドだなぁ”となんとなく思った時に、はっとしたのです。

幸せな結末=はっぴいえんど

全く気が付かなかった・・・。唖然としました。
大瀧詠一という人の音楽性ばかりに目を奪われていて、実は色々なところに洒落を散りばめている諧謔精神のあふれた人だったということに気づくのが遅くなりました。

大瀧詠一という人物の面白さと言いますか、分厚さと言いますか、軽やかさとも言えるでしょう。このような多面性に完全に惹かれていきました。ますます新作を聴いてみたいという欲求は高まっていった20代の私でした。

2013年の年末、大瀧詠一さんの訃報が飛び込んできました。

りんごを喉に詰まらせて亡くなった

大瀧さんの訃報自体がショッキングなものだった上に、死因がリンゴを・・・というものでした(実際は異なっていたようですがそれがわかるのは後々になってです)。

結局新曲を聴くことなく大瀧さんは天に召されていきました。とてもショックでしたが、りんごにまつわる逸話は大瀧さんらしいと言いますか、ショックの中にアクセントをもたらすその姿はずっと大瀧詠一らしかったなとしみじみ思ったものです。

悲しいことには違いないが、軽やかに心を揺らしてくれる大瀧さんの去り方は私の中に死のあり方について何かを落としていったと思います。

その後、大瀧さんこそいなくなりましたが、毎年のように『A LONG VACATION』の発売日である3月21日には何かしらアルバムがリリースされ続けています。過去作品のリマスターやベスト盤みたいなものが毎年のように発表されています。

今年(2021年)は『A LONG VACATION』の40周年記念盤がリリースされました。私ももちろん買って聴いています。ロンバケは3枚目です(笑)

こうして、生きていた頃よりも作品がリリースされている今の状態を天にいる大瀧さん自身はどう見ていらっしゃるのかなと思うことがあります。

しかし、こうして大瀧詠一の音楽は生きている。




お気づきの方もいらっしゃると思います。
私たちの会社、はっぴいえんどは大瀧詠一さんの影響を受けて名付けました。今日書いた事もふくめて色々な想いを込めて名付けました。

その想いはまたの機会に。

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